電子募集取扱業務
電子募集取扱業務
信託受益権やファンド出資持分などをインターネットを利用して販売するためには、第二種金融商品取引業に加え、電子募集取扱業務を行うための登録が必要です。
既存の第二種金融商品取引業者が電子募集取扱業務を行う場合は、変更登録手続が必要です。
電子募集取扱業務とは、募集又は私募の取扱いをインターネットを利用して行う業務です。
具体的には、次のいずれかの方法で信託受益権やファンド出資持分などの「取得勧誘」を行う行為です。
1 サイトに勧誘資料を掲載する方法
2 メールで勧誘資料を配信する方法
ただし、2の場合は、音声通話を伴う場合が除かれます。勧誘資料を配信した後に、電話で勧誘資料の説明を行うとか、オンライン会議で勧誘資料の説明を行う場合が除かれます。
サイトやメールで取得勧誘を行うとなぜ新たな登録が必要かというと、オンライン形式の取得勧誘にはネットワークシステムの利用が不可欠になるため、システムの安定性を金融商品取引業者に求める必要があるからです。
また、金融商品取引法は、金融商品取引業者が顧客と実際に会って商品説明を行うなら、顧客が十分な説明を受けることができるが、オンラインでは顧客が自ら情報を取りに行くため、商品説明が不十分になるおそれがあると考えているからです。
このため、登録申請手続において電子募集取扱業務を行う場合、システム管理に関する措置や販売する商品に関する重要な事項をサイトで確実に掲載するための措置など、特別な業務管理体制の整備が求められます。
電子申込型電子募集取扱業務
顧客が金融商品取引業者のサイトから商品の申込みができる仕組みを提供する行為は、電子申込型電子募集取扱業務といいます。
勧誘だけ行うなら電子募集取扱業務、顧客が申込みまでできるなら電子申込型電子募集取扱業務です。
電子申込型電子募集取扱業務を行う場合は、更に次の業務管理体制の整備が求められます。
1 有価証券の発行者(匿名組合契約なら営業者)に関する審査体制
2 顧客が申込みの撤回をできるための措置
3 発行者の事業の状況を定期的に提供できる体制